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撮影を最大限に
活かすための制作プロセス

モノづくり=キズナづくり

  • クライアント / 不二製作所

  • カメラマン / 砺波周平

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任されたのは、70年続く老舗メーカーのサイトリニューアル

エアーブラスト装置の開発・製造を行っている専業メーカー「不二製作所」の
コーポレートサイトリニューアルを担当させていただきました。

「パイオニアとしてエアーブラスト自体の認知度を向上させ、更に使いやすいサイトにしたい」という
お客様の要望を叶えるために、どのように新たな形にリメイクすれば多くの人に伝わり、
使いやすいサイトにできるかと、不二製作所のDNAを理解しながら向き合い試行錯誤した
5ヶ月のプロジェクト。

コンペから始まったこの案件ですが、企画、構成、デザイン、コーディング、撮影ディレクションまで
一貫してEVOWORXで担当させていただきました。

見えてきたデザインにおける写真の重要性

業界を牽引するリーディングカンパニーのサイトとして、
企業の「誇り」と「歴史」そのものであるエアーブラストの技術力や実績をインパクトを持って
伝えられるよう、コンテンツを大きく配置することでメリハリのあるダイナミックな印象のデザインに。
また、リーディングカンパニーらしくスマートに目的の装置にたどり着ける情報設計を目指しました。

ブラスト業界のリーディングカンパニーとして「エアーブラスト業界全体の認知を広めたい」
「ブラストが多様な用途に使用できることを伝えたい」という不二製作所の想いを
実現できないかと模索。

その中でリニューアル前のサイトで「不二製作所ならではの魅力」を訴求できていない原因に、
工場やオフィス、社員の方々の写真がほとんどないことがあると考えました。
そのため今回のリニューアルで、不二製作所の魅力を引き出す撮影を行うことで、
幅広い業界にブラストへの興味を持ってもらえるサイトにしていく方針に。

装置と人、それぞれの魅力を引き出すカメラマン

EVOWORXから不二製作所に新しいビジュアル構築をご提案。
企業ブランディングの向上を目的に、実際に働いている方や工場、オフィスなどの撮影イメージを使い、「リーディングカンパニーとしてのクールさや技術力はもちろん、
親しみも表現しブラストへの興味促進と認知を広めていきましょう。」と提案しました。

まずは、工場系やサイトデザインに合うカメラマン探しから始まり、
是非撮影をお願いしたいと依頼したのが、WEBからカタログまで幅広い実績を持ち、
風景や人の魅力を雰囲気のある写真で引き出すことを得意とするカメラマンの砺波周平さん。
写真を拝見した時、この方に依頼すれば私たちの目的や想いを実現してくれると
デザイナーと盛り上がりコンタクト。
快く撮影を引きうけてくださり、砺波さんとのキズナがここから始まりました。

Photographer

砺波 周平Shuhei Tonami

1979年北海道出身。北里大学獣医畜産学部 生物生産環境学科卒業。
大学在学中から、写真家の細川剛氏に師事する。現在、東京都と長野、山梨に拠点を持ち活動中。

http://tonami-s.com/

撮影前の準備

01. ロケハン

撮影箇所や構図を確認するために、都内にある不二製作所のオフィスと工場へ
制作チームでロケハンに向かいました。使えそうなカットなどをiphoneで撮影。
また、移動時間やルートを把握することで、撮影当日の流れなどを
細かくシミュレーションしていきました。
実際に自分の目で工場を見学すると、ダイナミックで重厚感ある装置、
広い天井と働く方々の姿があり「これはいい画が撮れるぞ。」とイメージが膨らんでいきました。

02. 撮影企画書

砺波さんとの最初の打ち合わせでは、撮影企画書を元に、
どういったイメージで写真を撮影したいか話し合いました。
事前に下見したイメージを元に、デザイナーさんが考えたトンマナ、写真の使用箇所、
予定カットについて共有し、撮影当日に向けてすり合わせ。
その中で、必要そうな道具や照明の状況など詳細を話し合い、
撮影当日に向けて準備を行なっていきました。

03. 香盤表

香盤表とは撮影の進行スケジュール表です。
1日という限られた時間の中で、スムーズに撮影を進めるために重要なものです。
今回の撮影予定カットは、オフィスや工場の内観、装置や物撮りなどさまざま。
下見したルートを元にどういう順序で撮影したら、
スムーズに進められるかしっかりと考え不二製作所に共有。
それを元に、オフィスや会議室など、予定を押さえていただきます。

EVOWORXラウンジにて物撮りの試行錯誤

04. 撮影前に物撮りのシーンを実験

今回は不二製作所の研磨材を物撮りする予定で、事前の打ち合わせで実物をいただいていたので、
それを元にどのように撮影したら綺麗に映るのかを検証。
これについてはデザイナーさんから事前に物撮りを検証しましょうと提案があり、
サイトに使われる一つ一つの細かなディテイルにまでこだわり抜く姿がそこにありました。
瓶を並べて撮影するか、研磨材を机に引いてスタイリッシュにするかなど、
夢中になりながら試行錯誤し、いくつか案を固めた状態で撮影へ向かいます。

撮影当日

不二製作所ならではの魅力を伝える写真の撮影

いざ撮影当日。砺波さんと合流し撮影開始。
照明を暗くしたり、モデルになっていただいたりなど、社内の方々にも
ご協力いただきながら撮影していきました。
「このカットが欲しい、こう撮ったらどうか」という構図をディレクションし、
カメラマンさんと一緒に模索。

物撮りのシーンも事前に検証していたため、構図や雰囲気を伝えることができ、
研磨材の色や粒度、種類の多さを表現した写真を撮影していただくことができました。

また砺波さんの気さくな性格で、モデルとなる社員の方々も自然な表情に。
人の表情、空間の魅力を引き出す力の凄まじさに、得る刺激が大きかったです。

カメラマンと不二製作所、またEVOWORXの想いが重なり
「不二製作所ならではの魅力を伝える」写真の撮影が無事終了しました。

サイト公開

砺波さんから届いた200枚もの写真から、実際にサイトに使う写真を選定。
「不二製作所ならではの魅力」を訴求するため、不二製作所でしか撮れないモノづくりの現場や
社員の方々の表情を写した写真を中心に選びました。

選定した写真はレタッチ後、各ページのメインビジュアル全面に配置し、
ファーストビューでユーザーの目を惹きつけることができるように工夫。
また、文章を読んでもらうエリアの背景にも写真を配置し、テキストの視認性とのバランスを
調整しながら写真の存在感を高めました。

その他に、メガメニューに写真を取り入れるなど、
サイト全体を通して写真が目に入る場所を増やすことで、
不二製作所の技術力や対応力が視覚的に伝わるようなサイトを目指しました。

そして、ついにサイトが公開。
重厚感のある写真とダイナミックなレイアウトのデザインがマッチして、
「パイオニア」を感じさせるサイトに。
お客様の要望を反映し、0から100まで全力でやり切ることができました。

改めて感じたWeb制作の醍醐味

Web制作の醍醐味はより良いサイト作るために、
先を見据えてチームみんなで事前準備をしていく過程なのかもしれません。
予想して動く、違ったら代替案を出す、動く、動く、の繰り返しです。
企画、デザイン、コーディングだけでなく、サイトにあるといい要素をどう作り出すかということを、
自分次第で自由に提案していける仕事です。
EVOWORXでは0から1をチーム全体で生み出すWeb制作を全力で楽しんでいます。

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